牧之原市T様邸｜雨漏り調査を経て瓦屋根をシルキーG2に葺き替え

2025年12月30日

施工前

施工後

静岡県牧之原市にお住まいのT様より、屋根からの雨漏りについてご相談をいただきました。

屋根は日常的に状態を確認しにくい場所のため、見た目に異常がなくても、内部で劣化が進んでいることがあります。
今回は、調査によって雨漏りの原因を確認し、屋根の葺き替え工事を行った事例をご紹介します。

屋根の平場から複数箇所で雨漏りが発生していました

調査前のヒアリングでは、屋根の平場（まわりに壁などがない部分）から複数箇所で雨漏りが起きているとのことでした。
事前に必要な申請を行ったうえで、ドローンによる空撮調査も実施し、屋根全体の状態を確認しています。

瓦屋根には、目立ったズレや割れといった大きな破損は確認されませんでした。

調査によって確認できたポイント
・雨漏りは屋根の平場から複数箇所で発生
・瓦そのものに大きな破損はなし

このことから、瓦の下に敷かれているルーフィング（防水シート）の劣化が進み、防水性能が低下している状態であると判断しました。

雨漏り対策だけでなく「屋根を軽くする」という選択

既存の瓦は屋根材の中では比較的重量のある素材でした。
瓦屋根はお住まい全体に重厚感を与える一方で、屋根自体の重量が大きいため、建物の構造部分にかかる負担も比較的大きくなります。

今回は雨漏り対策に加えて、屋根を軽量化したいというご希望もありました。
そこで、既存の瓦をすべて撤去し、下地の野地板とルーフィングを新しくしたうえで、屋根全体を金属屋根へ葺き替える工事をご提案しました。
屋根を軽量化することで、地震発生時に建物にかかる揺れの負担を抑えやすくなる点も、今回のご提案のポイントでした。

金属屋根にもさまざまな種類がありますが、瓦屋根からの葺き替えで気になりやすい雨音や断熱性に配慮し、断熱材とアルミシートを一体化した屋根材「シルキーG2」を採用しています。

下地から整える、葺き替え工事の工程

瓦をすべて撤去し、屋根の状態を確認

下地の劣化状況を正確に把握するための重要な工程です。

まずは既存の瓦を一枚ずつ撤去し、瓦の下にある防水層や下地の状態を確認しました。
長年使用されていた屋根では、瓦の下にあるルーフィングが経年劣化し、本来の防水性能を保てなくなっている状態でした。

屋根を支える下地をしっかり補強

屋根全体の耐久性を高めるための下地づくりです。
既存の野地板は経年劣化が見られたため、 清掃を行ったうえで、屋根全体の強度を確保する目的で ラーチ合板による下地補強を行いました。
下地を整えることで、この後に施工する防水シートや屋根材が安定し、長持ちする屋根につながります。

見えなくなる防水層こそ、丁寧に施工

防水性能を左右するため、設置の際の精度が重要になります。

続いて、新しい防水ルーフィング(屋根材の下で雨水の侵入を防ぐ防水シート)を設置します。
重ね幅や端部の処理などを確認しながら、細部まで丁寧に作業を進めました。

断熱性と軽量性に配慮したシルキーG2を設置

葺き替え後の快適性にもつながる屋根材です。
防水シートの上から、シルキーG2を一枚ずつ設置していきます。
屋根全体のラインを確認しながら、仕上がりが整うよう慎重に作業を行いました。

シルキーG2の主な特徴
・瓦屋根に比べて軽量なため、屋根の重量を抑えたい場合に選ばれる屋根材です。
・屋根材の裏面に断熱材が一体化されており、金属屋根特有の雨音にも配慮されています。
・断熱材に加え、アルミシートや表面の特殊加工によって、屋根からの熱の影響を抑える工夫がされています。
・表面にはサビに強いガルバリウム鋼板が使用されており、耐久性の面でも安心できる屋根材です。